今年、母が亡くなった。
息子達をしっかり育て上げ、自宅を守り続けた立派な母だった。
そんな母も晩年は認知症を患い、入院も視野に入れつつ、なんとかして自宅で暮らしていけるよう、オレ達も工夫を凝らすことにした。
幸せな最後を迎えさせてあげたい。
そんな気持ちからだ。
認知症介護のリアルな課題
実際に母を自宅で看取った俺が言えることは、「家で看取る」って決して簡単じゃないってことだ。
母は認知症だったから、家の鍵を頻繁になくしてしまったり、ふらっと外出して中々戻ってこない、なんてことも日常茶飯事になる。
オレは離れて暮らしていたので、どうやって見守るかが課題だった。
警察から保護したという連絡をもらって迎えに行ったりと、心労は半端じゃなかったな。
スマートロックと顔認証で鍵問題を解決
まず困ったのは鍵問題。
これを解決してくれたのが、スマートロックと顔認証の仕組みだった。
家の鍵をスマートロックに変えて顔認証で解錠できるようにしたら、母自身が鍵を持ち歩く必要がなくなった。
おかげで本人のストレスも激減したし、家族も安心して見守れたんだよ。
外出時の見守りはAirTag
それでも外に出たときの心配はなくならない。
そこで役に立ったのが、AppleのAirTagだった。
母の靴やカバンにAirTagを仕込んでおけば、リアルタイムで居場所を確認できるから、無理に外出を止めなくてよくなった。
母は自由に行動できるし、僕らはスマホで位置を確認して安全を見守れる。ホント便利だったな。
警察対応に大活躍したRingカメラ
そして、家での見守りには「Amazon Ringカメラ」を活用した。
アプリの使い勝手も優秀、画像も鮮明、充実のモーション検知と、言うこと無しだった。
これらを家の外、中、そこら中に何台も仕掛けたんだ。
で、これが見守りじゃないシーンで大活躍した。
日本だと、家で亡くなると「不審死ではないか?」と警察の現場検証が必要になる。
死亡が確認されたら、そこから程なくして現場検証が始まるわけだ。
ドラマで見るような鑑識っぽい人も含め、5~6人くらいだったろうか。
部屋の様子を撮るのはもちろん、来ていた服は床に広げて表裏を撮影。
倒れた姿も警察の方が再現して撮影。
これが遺族にとっては大きな心理的負担なんだけど、Ringのカメラ映像のおかげで状況がすぐ確認できたから、警察の検証が圧倒的にスムーズだった。
こちらも慌てて物の場所とか動かしていたから、カメラ画像にホント助けられた。
スマホ画面をカメラで撮影しているのは少し笑いそうになったけど😆
監視カメラというと抵抗のある人も多いだろうが、Ringはプライバシー機能もあるし、エリアを区切ってモーション検知もできるから、最大限の配慮は可能だ。
でも正直それ以上に、この警察対応へのメリットがめちゃくちゃ助かった。
亡くなった後の、遺族の心理的な負荷の軽減。
これはカタログとか商品説明には書けないが、最大のメリットだと思ったよ。
ホームIoTとAgeTechの可能性
こうしたホームIoT製品、いわゆるAgeTechの普及が進めば、自宅で看取るという選択肢はもっと一般的になるはずだ。
介護する側の負担が減り、見守られる側もより自然で穏やかに過ごせる未来がきっと来ると思う。
テクノロジーで看取りの現場も変わるってこと、もっと知って欲しい。
皆が幸せな最後を迎えられますように。