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曲がり屋参上

夕方の帰宅ラッシュの時間帯に、田園都市線が用賀で人身事故があって止まっていた。

事故があったのは用賀なんだけど、電車はお隣の梶が谷駅から中央林間駅までの折り返し運転と、非常に微妙で残念な状況になっている。 ではタクシーで梶が谷まで行こうと、駅じゃ捕まえにくいことも見越して、会社の前の道で待っててバッチリ捕まえたところまでは 「 オレって策士♪ 」 なんて感じで順調そのもの。

だがしかし、道路は相変わらずの踏切不足による大渋滞で、会社の前から踏切を渡りきるまでに1600円もかかってしまった上に、まだまだ渋滞は続いている。 ふと顔を上げれば、電車が動いているのが見えたので、そこでタクシーを降りることにした。 ここが運命の分かれ道だ。

浮かれ気分でホームに上がれば、そこは見渡す限りの人の山。 停車していた電車もアホみたいな混雑で、まさか・・・と思ったら案の定の、大井町線と田園都市線を間違えていたってオチ。 溝ノ口まで延びた大井町線は、用賀で起こった事故なんて我関せず。 大量生産の工場よろしく、人で一杯のホームに向けて、更に人を吐き出し続けていた。

その混雑した行列に並びながら、 「 ああ、オレはタクシーの運ちゃんと会話するために1600円払ったようなもんだな 」 とか、 「 あのままタクシーに乗っていれば、今頃は都内方面からの混雑が無い、超快適な電車で座って帰っていたんだろうな 」 なんて思うと、自分の曲がり屋っぷりに正直凹んでしまう訳なんだけど、これは絶対にブログのネタにしよう!なんてぼんやり考えながら行列に並んで電車を待つ。

発車を待つ列に並ぶこと15分くらいで電車は動き出して、最初の電車の地獄のような混雑とは違って幾分空いた電車が続いて駅に滑り込み、ホームに滞留していた人、人、人の山を呑み込んでいく。 中の方のそれでもまだ快適な空間に体を納め、時効警察を読みながら気がつけばもう最寄り駅。 あ、思った程の混雑でも無かったな。

タクシーに乗っていた時間を除けば、普段とさして変わらない通勤時間で帰ることができたし、まだまだ曲がり屋としては未熟な成果だったなーっと、ネタとしてのインパクト不足に反省しきり。

何事も中途半端はいけませんねってお話でした。

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