タイトルがやたら長い本書、サブタイトルは下記の通りだ。
世界の常識を覆した理論が中学生でもたった60分で感動的にわかる! 数学や物理の高度な知識は一切ナシ!「こんな解説、聞いたことない!」と話題沸騰の相対性理論“超”入門!
帯より
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だそうだ。
では、お手並み拝見。
書評
相対性理論とか言うと、どうしても難しいイメージがつきまとうけれど、本書はそんな難しいところを図解やわかりやすい言葉で解説している。
数式が全く無い訳じゃないけれども、せいぜい分数とか三平方の定理くらいまで。
三平方の定理ってアレね、直角三角形の斜めとか縦横の長さを求めなさいってやつ。
斜辺の2乗 = 底辺の2乗 + 高さの2乗
本としての体裁は、先生役の男性(著者)と、数字が苦手な若い女性の掛け合い形式で進められる。
パッと本書を開いたときに感じるのは、大きめの文字、広めの行間、たまに現れる簡単な数式、それに図が多めなこと。
とっつきやすいね。
ただ、そもそもの相対性理論ってのは非常に小難しいから、簡単に説明するってのにも限度はある。
そんな箇所がポロポロとあるけれど、そんな時は書いてあることをそのまま飲み込んで、先に読み進んじゃおう。
理解のポイントは光の速度が固定であること。
光の速度が、いわゆる「速度」と呼ばれるものの上限で、これを超える速度が存在しないことから、光の速度を物差しに他の要素を考えると、今まで不変と思っていたことが違う見え方をしてくる。
でも、自分達が絶対だと思っていたことが、実は相対的な事象なんだ、そんな新しい気づきが分かりやすく解説されている面白い本だね。
なんだろうな、ここ数年、こうした猿でもわかる系の理系本が増えた気がするな。
科学を突き詰めると哲学的になるけれど、世の中が混迷してくると科学に哲学的な畏怖の念を抱くようになるんだろうか。
オススメの読み方
書いてあることの一つ一つをちゃんと理解して読もうとするのではなく、全体をざっと流し読みしてから、気になるところを戻って読むのがオススメ。
前半で「おや?」と思ったところが、後半の解説で「なるほど!」となることもあるので、まずは全体像を把握するために斜め読み。
そんなフランクな読み方が良いね。
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