ダーリンは外国人のご本人、トニー・ラズロ氏が日本語で書いたエッセイ集。
タイトルは「英語にあきたら」って書いてあるけど、どちらかと言うと「英語に疲れたら」って感じかな。
目次はこう。
- 第1章 僕はオタクではない
- 今日は何語にする? -本が(本当に)話しかけてくるとき
- 「私を十分愛していないのでは?」 -言語愛の話
- 「ピアノ」を追いかけて -アジアで
- 「ピアノ」を追いかけて -欧州で
- 学習する前にする学習
- その話は左手で
- 勢いは命
- 石の上にも三日坊主
- 子どもに負けるな!
- 子どもになれ!
- 第2章 物好きでもない
- 言葉を返せ! -僕の母語が英語になった理由
- 発音できない言語 -舌打ち音に挑戦
- エクストリーム語学 -ちょっと喉につまる話
- 悪いのは新聞?
- 「いきなり小説」ってあり?
- その本を二度買え!
- その本を三度買え!
- 耳で読む文学
- 怖い怖いマンクルト
- 第3章 ポリグロットなのだ
- ポリグロット脳
- ピンチなければチャンスもない?
- 辞書が邪魔じゃん
- 上達の呪文は「読聞書話」
- 喋る相手はオシャベリに
- ワニるな!
- ドント・イングリッシュ
- 歩けないなら走れ
- ナンパに見えるだけ
- 「半分できる」で何ができる?
- あとがき
それぞれのコラムの最後に、ご夫人の小栗左多里さんによるお馴染みのヒゲダーリン2コマ漫画が書いてある。
それにしても、最近(だいぶ前からだけど)の世の中って、まるで強迫観念のように英語!英語!英語!って言われてるよね。
社会人が身につけたいスキル(学生も、だけど)のもうず~~~っとNo1の座に輝いてるけど、ず~~~っとNo1ってことは、成功者も少ないって訳で永遠のコンプレックス。 日本人向けのスパムはポルノと英会話ってくらいだし(笑
あーもう英語を話せるようになりたかったけど疲れちゃったな、話す機会も少ないしな、オレには無理だったかな、もうヤだな。 なんて挫折してがっくりきてる人、もっと力を抜いて!って、著者のメッセージが伝わってくるような、とても楽しんで外国語に接しているラズロ氏の姿が生き生きと書かれている。
ああ、英語(外国語)って辛いだけじゃなかったよな、いつから苦行になっちゃったんだろう?と我に返るためには、この本は非常に良い読み物。
本当に楽しそうなんだもの。
何のために外国語を習得したいのか? そんな原点を思い出させてくれる本だった。