殺したい相手を「誰か」に殺させるのが死刑制度。
その「誰か」が書いた本。 死刑制度について語る前に
読んでおきたい。
死刑制度そのものの是非ではなく、実際に死刑が
執行される現場とはどのようなものなのか、
それを執行するものの精神状態はどうなのか。
そんなリアルな現場の話が書かれています。
死刑が確定してから執行されるまでの間
・・・
それは時には数十年にもなる
・・・
その間を共に過ごしてきた人間が、いかに死刑囚が
更生していたとしても、命令がくれば拒否することも
許されずに「職務としての殺人」を行わなければ
ならない苦悩。
作家が書いたような秀逸な文章ではないが、
それだけに生々しさと苦悩が伝わってくる。
死刑賛成の人も反対の人も、ぜひ読んでみて欲しい。