タイトルに知らない言葉が3つもある、そういう人が多いと思う。
二次燃焼、LIXADA、ネイチャーストーブの3語。 この3語を除くと「タイプの」「製」「を買ってみた」となって、何が何だか全く分からない文章になる。 いや、文章ですらない。
とりあえず、この3語の説明をしよう。
- ネイチャーストーブ
大雑把にくくると、ガス等ではなく、小枝や松ぼっくり等の自然に存在するものを燃料とするコンロ。 ガスに比べて火付けの手間や煤の汚れなど、それなりに手間はかかるものの、自然にある木々を使うことや、焚き火感も味わうことができることから、意識高い系のキャンパーが好む。 エコストーブとかウッドストーブとか、色々な呼び名がある。 - 二次燃焼
木を燃やすと煙が出るが、その煙には未燃焼のガスが含まれているので、熱い空気を混ぜると更に燃える。 この2回目に燃やすことを二次燃焼と呼ぶ。 結果として煤の量もいくぶん少なめで、同じ量の燃料からより多くの熱を取り出すことができる。
こうした燃やし方をするストーブは、ウッドガスストーブとかTLUD(Top-Lit UpDraft)ストーブと呼ばれる。 - LIXADA
中国のアウトドアメーカ
これでタイトルの意味が伝わっただろうか。
効率良く燃える中国製の小型の焚き火台を買った、ということとほぼ同じ意味ってことだね。
オレはキャンプで使うのはもちろんのこと、防災用としても常備しておきたくて買った次第。 執筆時点で2,558円。
この手の製品はアメリカで作られ始めたのが最初らしいんだけど、構造がシンプルなので中国メーカのパクリ品が多く出回っているようだ。
ただし、完全なパクリでもなく、それなりに工夫して使い勝手や性能を上げてきているようで、これはもう中華パクリ品と言うよりかは進化した別物。
日本も歩んできたパクりの道。
進化版だと思っても良いんじゃないかな。
ちなみに、比較としてよく出るのがSolo Stoveで、3種類ある大きさのうち、Titan(中)の直径に、Campfire(大)の高さが、このLIXADA製のストーブの大きさ。
ちなみに、値段は5倍以上も違う。
このLIXADA製ストーブ、中華と侮るなかれ実際かなり良い出来映えなので、細かく見ていこう。
パッケージの中身は7つ。
上下に2分割された本体、内筒、風防、五徳、固形&アルコール燃料用の皿、そして収納用のメッシュポーチだ。
組み立てるとこうなる。 普段は固形&アルコール燃料用の皿は使わない。
自然にあるものだけで煮炊きができるのがメリットなのに、わざわざ別にアルコール燃料を使うくらいなら愛用のSOTOを持ち歩くわ。
大きさは500mlのペットボトルより、ちょっと大きいくらい。
どっしりして安定感がある。
この上側パーツは二重構造になっていて、炉内上部に空気穴がある。
下から見ると二重構造なのが良く分かるね。
上下のパーツ共に端面はカール加工されていて、誰が触っても安心安全。
炉内(一次燃焼)で熱せられた二重構造の中の空気が、上部穴から吹き出して未燃焼ガスを燃やす(二次燃焼)、という仕組みで燃えていくので、安定すると煙も少なく、燃料をトコトン燃やし尽くしてくれる効率的なストーブだ。
大型の物だと、燃やし尽くさずにお手製の炭を作ることもできる。
この手のストーブの注意点は、燃料を上から燃やしていくこと、これに尽きる。
普通の焚き火と同じように下から燃やすと、火力も燃焼時間も中途半端で煤だらけになってしまう。
構造は見ての通りで、本体を上下に2分割して、上側パーツから内筒を下に伸ばしている。
上部の空気穴の位置が適当なのは、中華製品あるあるだね(笑
この通り、上側パーツから内筒をぶら下げる構造になっているので、炉内が収納時の高さの倍近い深さになる。
内筒の位置は、下側パーツの吸気口とほぼツライチの深さ。
この分割構造により、一体型のストーブに比べて以下のメリットが生まれる。
- 薪を炉内に入るサイズに細かくする手間が減る
- 燃料が多い=燃焼時間が長い
- 収納サイズが小さい
これは大きなメリットだし、この製品の煮炊きに対する本気度が覗える。 そう、これはちょろっと湯を沸かす道具じゃ無くて、真剣に煮炊きができる道具なんだと。
オレは使うつもりは無いけれど、アルコール燃料や固形燃料を使う場合は、まず本体の上側に内筒を逆さに入れる。
そして、その上に固形&アルコール燃料用の皿を置いて使うということらしい。 アルコールストーブを使う人は皿を置かずに使うか、小型のアルコールストーブなら五徳だけを使って風防&五徳として使うのもアリ。
ちなみにこの五徳、ずれて開口部から落ちないように、ちゃんと回り留めのポッチが加工されている安全設計。 最近の中華品質は着実に上がってきているな。 以前だったらこんなことしなかったはず。
燃料は上部の空気穴よりも下にする必要があるので、炉内の実質的な深さは割り箸を半分にしたくらい。 けっこう太め&大きめの小枝を拾ってきても、入れやすい深さなのが嬉しいところ。
五徳の高さはこんな感じ。 割り箸をそのまま突っ込んで、五徳よりもちょい上になるくらい。
注意点としては、内筒の下には何も無いので、直火禁止の場所だと灰受けが必要になるってことかな。 灰受けを百均にでも探しに行ってくるか・・・。
火入れ式は後日。