スマートウォッチが欲しいなーと思ったので、あれこれ物色して中華スマートウォッチに手を出してみることにした。
結果、大失敗。
今回オレが買ったのは、ZeblazeというメーカのTHORというモデル。 見た目はなんか格好いい感じがする。
だけど、念のためもう一度言う。 大失敗。 安物買いのなんとやら。 ゴミだ。
例えば、こちらのサイトではべた褒め。
こちらのサイトでも、ベストバイって最高の扱われ方だ。
「Zeblaze Thor」 赤いバンドがカッコいい!最高性能のAndroid搭載ラウンド型スマートウォッチ!2017年ベストバイはコレ 開封レビュー
via ガジェットレビュー
確かに、スペックだけ見るとかなり良さそうな気がする。 だけど、それはパーツの品質を示しただけに過ぎない。 全体としての完成度の話とはまったく別物。
大事な事なので、もう一度言わせてくれ。
大失敗だ
それ以外の言葉が見つからない。 こんな物に1万円払ったことが悲しくなるレベル。
上記サイトや、それ以外のサイトでも好意的なレビューを見かけるが、なぜこの製品が高評価なのかが理解できない。 まぁ感じ方は人それぞれだし、使い方だってそうだから、人柱レビューのひとつとして読んで欲しい。
つーか金返せと小一時間・・・。
以下、大失敗したという悲しみの中で書いているので、だいぶ辛口のレビューになっているのはご容赦願いたい。 だけど、これから買おうという人を、1人でも思いとどまらせられるなら本望だ。
とりあえずの概観
なんとこれ単体で、一台のAndroid 端末として動作する。 Andoroidのバージョンは5.1、SIMカードが1枚入れられて、単体でのインターネットや通話が可能という、昔の子供が夢描いた腕時計型電話だ。 技術の進歩ってスゴい。
- 外観
箱はそれなりに高級感がある。 画面は円形のゴリラガラス3で、充電は裏蓋にかぶさる用に磁石でくっつく専用タイプ。 ただし、磁石が弱いので外れやすいし、充電してたつもりで外れてたってのがしょっちゅう起こっていた。 - 機能
脈拍や歩数もカウントしてくれて、メモリはたっぷり16GB、他にもWiFiやBluetoothが使える。 WiFiはシステムのアップデート等に使う。 面白いのは普通の時計だと竜頭がある場所に、200万画素のカメラがついているところ。 スパイカメラみたいだけど、画質はそれなり。 面白いけど、面白いだけで利用価値が無い。
電源を入れると「カールじいさんの空飛ぶ家」が表示されるんだけど、著作権とか大丈夫? ファンなのかな? それからメーカーのロゴが出て、起動が始まる。
デフォルトでインストールされている盤面(Watchface)は、花柄だったり非常に微妙なセンスのものが大半だけど、別にダウンロードできるから我慢できる。 数は少ない。 この辺は、日本人とのセンスの差、そういうことにしておきたい。
やっぱり入力は面倒
起動させたら設定が始まる。 最初から日本ロケールが入っているのは助かるね。 WiFiに接続したりGoogleにログインする時はスマートウォッチ用のIMEを使うんだけど、丸型に合わせた配列のキーボードが表示されるものの入力はとても面倒だ。 特に、パスワードに記号なんかを使っていると入力が途端に面倒になると言うか、どうやって表示して良いのか分からない文字もあって、パスワードがそのままでは入力できなかった。
動作は快適
使ってみると動作は至って快適で、かなりサクサクと動いている。 試しにいくつかのアプリを入れてみたけど、ちょっと前のスマホより快適かもしれない。 この小ささでスゴい。
Googleマップなんかもこれひとつで見られたりして、これはこれでとても便利だ。 ただし、WiFiに接続しているか、SIMを挿した時に限るので、実用性については微妙。
使っていると、画面が丸型なのでボタン等が隠れてしまうことがある。 そうした時には画面を縮小するというモードもあるので、うまく画面を切替ながら操作をすれば良い。 ちょっと面倒ではあるけど、一度ちゃんと設定してしまえば頻繁に変更する事も無いから我慢しよう。
タッチパネルは腕組みで誤動作
タッチパネルでアレコレ操作できるのは素敵だけれども、腕組みするたびに誤動作してるのは問題がある。 タッチパネルロックが簡単に解除されてしまうのがいけない。 画面を長押ししてるとロックが外れるので、腕組みしているとすぐにロックが解除されて、別のWatchifaceになっていたり、他の画面になっているのは残念至極。
通知機能は便利すぎる
そして、スマートウォッチの真価を感じたのは通知機能だ。
これは本当に便利だね。
スマホになってから電話に気づきにくくなったけど、通知機能があれば電話もメールも取り逃すことが無い。
スマホを手元に持ってなくても、そう例えば鞄の中に入れておいたとしても、簡単なメールなら読むことも返信もできるし、LINEとかそういったものの通知も、内容も含めて全部見ることができる。 Yahoo!天気の降雨警報なんかも便利。 誰かから電話がかかってくればその名前もちゃんと出るし、これはとても便利。 これは価値がある。
アプリは最悪
ただし、この通知連携をするにはスマホ側にアプリを入れるが、これがダメすぎる。 ダメと言うか、ゴミと言うか、クズと言うか・・・本当にひどい。 ベータ版なのかな、そう信じたい。
連携はしょっちゅう切れてしまうし、Bluetoothでの再接続もしてくれない。 通知されないなーと思っていたら、接続が切れていたなんてことはしょっちゅうあった話だ。
もう、お話にならない。
バッテリは1日もたない
さらに酷いのが、と言うか使っていて最大の難点は、バッテリーの持ちが非常に悪いってことだ。 普通に使っていて、1日も保たない。 朝に満充電で持ち出して、昼休みに再充電しないと、家に帰るまでには黒いブレスレットになっているって何なのよ、それ。
いろいろ設定を試してみたところ、どうもこれはバックライトのオンオフが頻繁に起こることも影響しているようだ。 時間を見るような動作をした時にバックライトがついて、時計が見やすくて便利だなーって思っていたけど、腕をひねったり普通の動作の中でもちょこちょこちょこちょこと光ってしまうので、それでバッテリーを大きく消耗しているようだね。
と言うことで、ボタン押さなきゃ時間が読めないという、時計としてはえらく面倒くさい使い勝手になったが、通知メインで時間はオマケと割り切って、使い勝手が少し下がるけど我慢することにした。
こうして、ワクワク感はどんどん滅入っていく・・・。
いつかは必ず再起動ループとかアホか
極めつけにダメだったのは、使い始めて1週間くらいだろうか? 早速調子が悪くなってしまった。 起動してしばらく使っていると、再起動を繰り返すようになった。
まさに無間地獄。
これは冒頭のベストバイって書いてあるサイトにヒントがあって、GooglePlayをアップデートすると不安定になるらしい。 アップデートを削除すると確かに安定するが、自動でアップデートされるので確実に再発してしまうのか。
もうアホかとバカかと・・・。
学んだ事は
こんな不安定な状態では、もうさすがに便利だの何だのなんてレベルを超えている。 残念だけど、中国から輸入したものなので不良で返すのも面倒だし、ここはもう勉強代としてこの端末は諦めるしかないわな。
これからはべた褒めサイトも信じない。 自分の読みたい情報だけでなく、マイナス面も含めてしっかり情報収集しないと痛い目をみる。 何度も同じ事を繰り返すオレも反省が必要だ。
と言う事で、今回の学費で学んだことは・・・。
- スマートウォッチの価値は通知にある
- すぐに時間が確認できないのは時計としての機能で大きく劣る
- バッテリーは1日しかもたないと言うのは話にならない
これらを満たしてくれるスマートウォッチ、たとえばアナログ時計のようでいて通知機能だけを持っている、そんな製品も出ているので、スマートウォッチとしてどう使いたいのか、もうちょっと考えを整理しよう。
ただ、メールやLINEなどの本文が読めるとスマホいちいち出す必要がないので、本文が読めてバッテリも長持ち、そんな製品が良いな。