地理が好きな人はもちろん、苦手な人も楽しめる、ストーリー仕立ての地理の教科書。
オレはバックパッカーをやっていたから、さらに面白かったよ。
まず、300ページを超えるボリュームながら、一気に読み進められる軽快さが凄い。
その軽快さの秘密はストーリーにある。
確かに、内容は教科書なんだけどね。
だけど、説明がスッと頭に入りやすい、大枠から細かな話題へと移っていく、実に軽快な流れがあるんだわ。
地図の色々な種類やその成り立ちを説明したら、その地図が表現している地形はどうやって地球のダイナミックな活動から生まれたのか、その地形によって気候はどんな影響を受けて、似たように見えてどう違って、だから農作物はこんな分布になって、そこにこんなエネルギー資源があるから、人はそれらを求めて色々な理由で集落や街を造り、そこに経済が発展して・・・と、そこに住む人々の姿や、地形を思い浮かべながら読み進められる。
遠くの知らない地形やその特徴をただ覚えるんじゃなく、生き生きとした地球のダイナミズム、そこにそれがある理由を納得しながら、ね。
それはもう教科書ではなく、小説のようだ。
途中で世界の国々の地形や都市の形が具体的な地名とともに説明されているので、Googleマップとか地図アプリ片手に見るのが超オススメ。
今まで普通に見えていた地図に違うレイヤーが見えてくる。
ちょっとウンチクを言いたくなるような知識が、自然に頭に入ってくるってスゴいな。
地理好きな人にも、そうでない人にも、ぜひオススメしたい。
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