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【書評】ガダラの豚(1)


文句なしに面白い、3巻組の長編ミステリー。
参考文献はたっぷり42冊。 そのエッセンスを
著者が紡ぐことで、ここまで面白い作品となった。
第1巻 日本。マジックと超能力、そして宗教。
第2巻 ケニア。広大な大地と呪術、真の敵現る。
第3巻 日本。繰り広げられる果てしない戦い。
この巻は日本を舞台にして、マジックと超能力の
せめぎ合いを、新興宗教やTV業界を小道具にし、
ノンフィクションのドキュメンタリーのように
次々に舞台裏が白日の下にさらされていく。


そして、登場人物の一人一人が実在するかの如く、
そう、心の揺れ動く様までを見事に描き出した。
今、まさに動き出さんばかりの、生き生きとした、
リアルでだだっ広い世界がこの本に詰まっている。

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