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【書評】ガダラの豚(3)


文句なしに面白い、3巻組の長編ミステリー。
参考文献はたっぷり42冊。 そのエッセンスを
著者が紡ぐことで、ここまで面白い作品となった。
第1巻 日本。マジックと超能力、そして宗教。
第2巻 ケニア。広大な大地と呪術、真の敵現る。
第3巻 日本。繰り広げられる果てしない戦い。
ちょっと収拾がつかなくなってきた感じもするが、
本当に最後の最後まで読者に結末を想像させない。


これまでの2巻は、膨大な参考文献に支えられた、
微に入り細に入った描写が生み出すリアルさで、
読者を没頭させてきたが、ちょっと趣向が変わり
かなり血生臭い描写が多くなってくる。
この描写が苦手な人は居るだろう、でもこの巻まで
来たら誰も本書を置いて逃げることはできないな。
読者を圧倒する膨大な知識を骨として、その時々の
話題と風刺を散りばめながら紡がれたのが本作。
間違いなく楽しめる作品であることは折り紙付き!

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