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【書評】事を成す

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事を成す 孫正義の新30年ビジョン今の日本を代表する人物の一人である、孫正義氏の人間ドキュメンタリーといった趣の本書。

天上人のようでいて、ツイッターでコミュニケーションもとれる身近さも兼ね備え、有言実行の稀代の事業家である孫正義氏とはどのような人物なのかを、3部構成で明らかにしていく。

  • 第一部 孫正義をめぐる八人の人々
    人々の幸せのために/ 三上 喬 北九州市立引野小学校元教諭
    歴史に名を残す/ 阿部逸郎 久留米大附設高等学校教諭
    登る山を決める/ アンソニー・トルヒーロ セラモンテ・ハイスクール元校長
    挑戦が新技術や新ビジネスモデルを生む/ ウィリアム・F・ミラー スタンフォード大学経営大学院名誉教授
    インターネットとロボットの融合/ ポール・サッフォー スタンフォード大学教授
    『アリラン』に涙した日/ 林武志 朝日ソーラー会長
    中国を制するものは世界を制す/ ジャック・マー アリババ・グループ会長兼CEO
    二人の天才/ 柳井正 ファーストリテイリング会長兼社長
  • 第二部 孫正義単独インタビュー
    第一回 2009年3月25日
    第二回 2009年7月2日
    第三回 2010年7月14日
  • 第三部 孫正義の特別講義――ソフトバンクアカデミア開校式
  • あとがき

第1部は氏の生き方に関わってきた8人へのインタビュー。

氏がどのように生まれ、育ち、考えてきたのかを、外からの眼差しで語っている。 目的を達成する強い意志と使命感を持ち、とことんまで調べ抜いて考え抜く努力家でもあり、人間味にあふれた大きな夢を持った男の姿が描き出されていく。

第2部は氏への3回の単独インタビューの書き起こし。

氏の意志、想い、考え方が語られているが、朝日ソーラーの林社長が言う「カリスマ的な大ボラ吹き」がまさにしっくりくる。 氏なら実現できるのではないか、実現してしまうのではないか、そんな気さえしてきてしまう。

そして第3部はソフトバンクアカデミアだ。

ネットでもだいぶ話題になっていたから、その存在を知っている人も多いだろう。 自社の行く末を担わせる次世代経営者の育成の場に、社外の人間のみならず、カメラを入れてその多くをネット中継までしてしましまっている。 いや、まったくこの大きさったら一体。 氏が目指すのはただ単に自社の未来や行く末だけではない、自社も育つが、周りも育てようとしている。

本書を通じて見えてくる氏の人物像とは、才覚、性格、人格、そして運に恵まれた男、時に熱く、暖かく、人を惹きつけてやまない男、だ。

本書は技術や知識を得るためのビジネスハウツー本では無い。 一言で言ってしまえば、ただの人間ドキュメンタリーだ。 ただし、今まさに歴史に名を刻もうとしている日本で最も成功したであろう事業家の、という冠が付く。 内容の多くはネットや書籍で既に得られるものと大差ないようだが、付属のDVDと併せることで価値ある一冊に仕上がっている。

DVDは絶対に観なきゃだめだよ。 これが価値なのだから。
前向きに頑張りたい人に。

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