若い同僚からおススメされて読んだ。
いや、コレまじで素晴らしいSFだった。
今年は映画化もされるけど、週末の半分を本書に捧げたくらい没入した。
一気に引き込まれ、息苦しくなるほどの臨場感。
ベストセラーになるだけあるな。
ジャンルとしてはガチのハードSFで、理系っぽい言葉が大量に出てくるけど、臆することはない。
そこは斜めに読み飛ばしたって大丈夫。
本書は上下巻で、上巻375ページ、下巻360ページあるんだが、没入してあっと言う間に読み終えてしまうだろう。
まるで映画を観ているようだ。
大雑把なストーリーで言えば、宇宙戦艦ヤマトのような、地球の危機を助ける系の話だ。
太陽系が危機に瀕したので、それに対抗するために宇宙に旅立つ。
だが、そんな単純には終わらせてくれない。
主だった登場人物は、片手で足りるくらい絞られている。
その誰もが、俺たちが地球を救うぜ!みたいなとびっきりのヒーローではなく、もともと主役になんかなりたくなかった・・・って言っちゃうような、泥臭い地に足を着けたキャラ達だ。
エヴァンゲリオンの碇シンジのような、とても人間くさくて内面的な弱さを持つ主人公。
その主人公と並んでストーリーをけん引するのは、前半と後半でそれぞれ1名。
主人公は抗えない大きな力に翻弄されつつ、一生の戦友を得る。
それだけのシンプルな相関なのに。
深い。
主たる敵は、太陽エネルギーを食い尽くす宇宙アメーバ。
このままじゃ、太陽光のエネルギーが減って俺たちは死んじゃうぜ。
じゃぁ、それにどうやって対抗していくのか、誰と対抗していくのか。
畳みかけるように、目まぐるしく次々と状況が変わり、見えていなかったことが見え、忘れていたことが蘇ってくる。
なぜ、忘れていたのか、も。
そのストーリー展開が緻密で、次々に提供される伏線と、その回収。
その一つ一つにドラマが展開していく。
ハードSFらしい本格的な科学に裏打ちされた説得力のあるドラマ。
やっと落ち着いたと思ったら、どんでん返し。
それが何度も繰り返されて、まるでアクション映画を観ているようだ。
ヒーローなんかなりたくなかったのに、ヒーローっぽく動いちゃう。
そして、本当に最後まで気を抜けない。
あぁ、良かった、やっと落ち着いた。
こんな想定外の終わり方をするのか、と思ったら、最後の最後で泣いた。
頭の中で、外伝がいくつも渦巻くくらいに、想像力を掻き立てられる。
人によって違うイメージを膨らませられるストーリー展開。
読書という楽しさを改めて実感させてくれたことに感謝だ。
2026年、今年映画化される。
映画もきっと素晴らしいものになると期待しつつ、この原作は読むべきと敢えて言わせてもらう。


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