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【書評】シュリーマン旅行記(清国・日本)

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さすがトロイ遺跡を発掘しただけのことはある。

現代からは想像もできない困難を強い意志で克服しながら、 中国(清)から日本を一気に駆け抜けた見聞録だ。

数字を多用した設計図のような記録をフェルミ推定で分析し、 西洋から東洋、中東に至る多くの国を見比べてきた経験を加え、 自分なりの仮説を立てて推論していく様子は感嘆に値する。

中国をこき下ろし、日本を賞賛している対比点も、単なる好き嫌いではなく、 人や文化、生活など様々な切り口から論じているところも興味深い。

江戸時代の日本の様子が手に取るように伝えられていて、一気に読み切ってしまう面白さだ。

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