【書評】超人類カウル


未来のイギリスを基点とした、タイムトラベルSF。
いかにもイギリスSFといった趣の、硬派な1冊。


遥か未来で行われている種族間戦争に巻き込まれた、
麻薬中毒で売春婦の少女と、完璧な殺人マシーンとして
“製造”された男が、それぞれ異なる世界で戦いながら、
自分では制御できないまま、只ひたすら過去へと向かう。
タイムマシンが過去を変えたら未来はどうなる?
その根源的な問いにも筆者の独自解釈が与えられ、
生きたタイムマシンと、人類を過去へと連れ去る罠、
そして長く争い続けた未来の2つの種族の姿が、
生物誕生以来の地球という原始世界を舞台に描かれる。
遥か原始と、遥か未来が同時に存在する世界観はお見事!