秋春冬キャンプのテント暖房を考える

先日、初めて子供と秋キャンプに行ってきた。

個人的には雪山だって登ってきたワンゲラーではあるんだけど、ファミリーキャンプで5度を下回るような環境でテント泊したのは初めて。

そしたらね、コレが意外と悪くないんだ。

もちろん寒いよ。 息だって真っ白になるくらいに寒い。 でも、2ルームテントの前室で火を焚きながらだと、思いの外、暖かくて快適。

透き通った空気、澄み渡った空、満天の星空、どれもが真夏の暑いキャンプとは全く違う世界。

蟻も蚊も蛾もいない、蚊取り線香も虫除けも必要ない。

夏の暑さからは逃げられないけど、寒いのは服を着たり、暖房や焚き火、装備を工夫することで快適に過ごすことができる。

と言うことで、雪は嫌いなので雪中キャンプはたぶんやらないんだろうけど、寒い時期でもキャンプできる装備を揃えることにした。

快適装備ということで、断熱と暖房の両面から悩んだ軌跡をメモしておく。

※追記  ちなみに、現時点での最新状況はコレ↓

冷気を断熱する道具はテント、マット、寝袋

冬場の冷気を遮るアイテムは、テントとマット、そして寝袋しかない。 そして、テントなんてビニール1枚でしかないのだから、必然的にマットと寝袋で断熱を工夫するしかない。

このうち、テントは新しくしたから、マットや寝袋については車のファミリーキャンプってことで、大きさ度外視で使い勝手と性能、価格で考えてみたい。

これが登山なんかだと大きさと重さが最優先で、価格は高くて当たり前ってことになる。

スポンサーリンク

まずは地面からの冷気を断熱すること

まず、地面は冷える。 地べたに座っていれば、お尻から体温がどんどん奪われるじゃない? これが前進を横たえたとしたら、どれだけ影響が大きいか。 だから、マットはしっかり選んだ方が良い。

  • エアキャップ(いわゆるプチプチ)

    安いしそれなりに暖かいけど、繰り返し使うには耐久性が無いから結局は高くつくし、非常手段でしょコレ(笑。 はい却下。

  • ニトリの折りたたみマットレス

    これなら普段から使えるかなーと思ったけど、ちょっとサイズが大きいし、結露とか考えるとカビそうで怖いのでやめたけど、こたつ用の敷布団がフワフワで気持ちよかったので追加購入した。 ネットで探しても無いみたいなので、店舗で確認するといいと思う。 ついでに毛布も安いのに暖かくて満足。 さすがニトリ。
    なお、車中泊需要ではかなり活用されている模様。

  • 厚手の銀マットは地面の凸凹を吸収する程度

    断然安いけど、断熱に関しては所詮は銀マット。 メインのマットとは別に、テント全体に敷くような補助的な使い方になる。 厚みは凸凹への快適さだけと言っても良いくらい断熱性能は低いので、メインのマットとしては却下。

  • エアマットは思ったほど暖かくない

    車中泊需要が相当あるのか、エアマット製品が最近はかなり増えてきている。 エアマットの欠点は、膨らませるのに時間と体力(ポンプを使えば楽)を使うことと、穴が空くリスクが高いというところ。 穴が空いたら、それこそ何の役にも立たない。
    メリットは畳むとかなり小さくなることと、厚みがあるからクッション性が良いことなんだけど、オレはこのフワフワした寝心地が苦手(笑
    また、空気の層があるから断熱性能もさぞや高いだろうと思ったら大間違いで、中の空気が対流して想像以上に体温が奪われるので、これ単体では使わないことをオススメする。

  • 勝手に膨らむインフレータブルマットは高いが暖かい

    学生時代に使ったことがあって、高いけど寝心地も断熱も良かった。 大手メーカも出していて、個人用サイズならAmazonで3,000円程度からあるけど、テントに敷き詰めるって用途だと流石のお値段になるので今回は見送り。 でも、車中泊とかには、8cmとか厚手のものが快適で良いね。

  • EVAフォーム等の高性能マットは安くて暖かい

    似たような製品を学生時代にも使ったことがあって、軽くて暖かい印象。 Amazonだと2,000円くらいからあるし、テントに敷き詰めるサイズでも3,000円程度とコスパも良いのでテントマットはこれに決定!

マットはEVAフォームマットってことで

と言うことであれこれ調べて、CAPTAIN STAGEVAフォームマット(ダブル)にした。

2枚でテント内に敷き詰められる大きさで、軽くて滑りにくく、畳むことを考えて作られているのでコンパクトに収納しやすく、とても暖かい。 銀マットなんて目じゃない暖かさ。 これは良いね。 買って良かった。 お金に余裕があれば、これを銀マット代わりに敷き詰めて、さらにインフレータブルマットを敷いても良い。

マットの延長としてコットも魅力的

地面の冷気を遮る目的で、コット(ベッド)を使うというのも有効な手段。 コットの上にインフレータブルマットとかEVAフォームマットを敷いて使う。

最近はコンパクトな製品も増えているので、有効な断熱手段として活用してはどうだろう。 ただし、足の構造によってはインナーテントの床面を痛める可能性もあるので、薄手の銀マットを敷いてから使うとか、何か工夫はした方が良い。

寝袋は表示温度+15℃を目安に選ぶ

寝袋は金をかけた分だけ小型で高性能になるけど、そんな山岳用みたいな物は狙っていないので、温度帯と使い勝手で選ぶ。

なお、0℃という表記であったとしても、これはテントの外が0℃でも過ごせるくらいの格好をした上で、寝袋のなかで寝ても大丈夫という意味と思って良い。 だから、パジャマみたいな服装で眠りたいなら、表示されている温度から+15℃程度を目安に選ぶべし。

ファミリーキャンプなら大きさよりも使い勝手で選ぶ

雪中キャンプはやらない&暖房もちゃんと考える前提で、0℃くらいまで耐えられれば良し、子供と一緒だから封筒型で連結可能という仕様で探してみると、LOGOSの寝袋が丸洗いもできて2個の連結も可能、収納袋にメッシュ部があって収納がしやすそうで、5千円くらいで0℃帯に対応しているという、実にベストマッチ製品であることを発見。
子供という究極の湯たんぽがフル活用できる連結型。 これだ。 これにしよう。 買ってから気づいたのは、この寝袋は肌触りがとても良いんだな。 サラッとして気持ちいい。

結露に悩まされるならシュラフカバーを

寝袋にかぶせるからシュラフカバーと言います。 単純だけど効果は絶大(高いものに限る)で、夏場はシュラフカバーだけで眠れる。 だけど、買うなら絶対にお値段高めの防水透湿タイプ(ゴアテックスとか)で、これ以外は冬場の結露対策としては意味が無いから買っちゃだめ。

かぶせるだけで体感温度で数度違うし、寝袋がぬれると保温能力が著しく下がるので、一晩中サラッと快適に眠ることができるというのは物凄いメリットだ。 朝起きたときに、シュラフカバーの外側がうっすらと凍っていた、なんて体験ができる。

断熱の次は暖房

よし、次は暖房。 これは深いぞ。

テントの中の暖房って、電源付サイトだとホットカーペットや布団乾燥機なんかが一般的なようだね。 でも、キャンプ場の選択肢が著しく狭くなるのが難点。 できれば電源無しで楽しめるようにしたい。

電気を使うならバッテリが必要

ホットカーペットは商品電力が高いけど、電気毛布や電気あんかは商品電力が少なめだ。 だけど、バッテリの電源容量から計算すると、家族4人で1泊ってところが精々なところっぽい。 ただ、バッテリがあれば夏場は扇風機が使えるよね。 これは検討に値する!

キャンピングカー等で使われるサブバッテリは

キャンピングカー等は家電製品を使うために、走行用のバッテリ以外にサブバッテリを別に積んでいる。

普通に車屋に行ってバッテリを買ってくれば良いのかと言えばダメで、サブバッテリはディープサイクルバッテリという走行用とは違った特性を持ったバッテリを使う必要がある。

スターターバッテリーは ~中略~ エンジン始動時に、瞬間的に大きな電流を供給することを目的 ~中略~ 走行中はオルタネーター(発電機)から充電され、ほぼ満充電に近い状態で維持 ~中略~。

一方、ディープサイクルバッテリーは、少量の電流を長時間供給する能力に優れ、繰り返し放充電が可能なバッテリーです。

バッテリーの基礎知識(neonet-marine.com)

釣り人界隈が、電動リールや魚群探知機、スクリュー等で昔から活用しているようだね。

バッテリを買うなら充電器も必要で、持ち運びもかなりの重さになることは覚悟しよう。 この製品で25キロある(笑

モバイルバッテリの巨大版も増えてきた

最近はモバイルバッテリのお化けみたいなものが増えてきて、容量の小さいものなら1万円程度、大容量のもので5万円~くらいの価格帯で100ボルトを取れる製品も増えているので、こうしたモバイル電源も良いかもしれないね。

小容量のものならコレとかAmazonのオススメになってる。

大容量ならコレなんか4万以下なのに440Whで良さそう。

つまるところバッテリ持ち歩き暖房は現実的じゃない

いろいろ調べても、どう考えても電気で熱を得るというのは現実的な解決策にはならないことがわかる。 バッテリ持ち歩くなら電源付サイトを探して泊まる方が良いし、最近は電源付サイトも増えてきているしね。

と言うことで、可搬型の電源で暖房を考えるのは無駄でした、ってこと。

やっぱり燃やすことが最高の暖房か

電気系での暖房が却下となると、服を着込んだり、ホカロンや湯たんぽ、高性能な寝袋で我慢するか、薪や石油、ガス等の火器で暖を取るか、になる。

燃やすなら必ず備えよ

もし火気を使うなら、密閉空間では絶対に使わないという常識は無論のこと、一酸化炭素警報機は必須だね。 一酸化炭素中毒は死亡率も高いし、生還できたとしても重度の後遺症が残ってしまう可能性の高い、非常に危険な中毒症状だからだ。

一酸化炭素(CO)は色も臭いも無く、毒性が強い気体のため、ほんの少しでも吸い込んでしまうと気づかないうちに中毒になる危険があります。 一酸化炭素(CO)中毒の最初の症状は風邪に似ていて、なかなか気づきにくく、次第に頭痛、吐き気がしてきて、手足がしびれて動けなくなり、重症になると、人体に強い機能障害を起こしたり、意識不明になって死にいたることもあります。

一酸化炭素(CO)中毒に注意!(日本ガス石油機器工業会)

体に残る後遺症もマジで怖いぞ。

後遺症として最も多い症状は、慢性的な頭痛と学習記憶障害があります。

その他、知能低下、意識障害、記憶障害、認知障害、抑うつ、無動性無言症、パーキンソン症候群、失禁、末梢神経 障害等も起こることがあります。また、怒りっぽい、攻撃的な言葉使い等、人格の変化が生じることもあります。

これらの症状は、治癒することもありますが、数か月から数年続くこともあります。さらに重症な場合には(昏睡から)植物状態に移行することもあります。

日本中毒情報センター「医師向け中毒情報 概要【一酸化炭素】Ver.2.02」

だから、ファミリーキャンプとかでは絶対に起こしちゃいけない事故なんだ。 未来のある子供達にこんな後遺症を残したら、もう死んでも死に切れない。

Amazonとかで1,500円程度なので、これで命を救えるなら安い物だから、最低でも2個は買っておこう。 たとえ1個が壊れていても、もう1個で命が救われる。

男のロマン、それは薪ストーブ

さて、ではまず、男ならワクワク感が抑えきれない薪ストーブはどうだろう?

主たる燃料は薪だけど、木材を粉砕したペレットという燃料を使ったもの等、これもかなり種類がある。

検索すると、可搬できるタイプの国内有名どころだと下記の2社だろうか。 金に糸目をつけないオシャンティなキャンパーは、海外製品とか国内の小規模メーカを使うんだろうけれども。

調べていくと、ロケットストーブとか面白そうなものがわんさか出てきて超絶萌える。 コレ欲しい。 作りたい。 楽しそう!

んが、まてまて、冷静になろうよ、オレ。

既製品で考えると、安い時計型ってのも良いけど、足が短いし煙突の処理が面倒臭そう。 熱量としては非常に温かいそうだが、一晩中(もちろん換気してだけど)は火が持たない。

これじゃダメだ。

オレが求めるのは快適なテント空間であって、夜中に何度も起きて薪をくべるとか、赤ちゃん以来の生活リズムはちとつらい。 できれば、一晩中ぐっすりと眠っていたいからね。

と言うことで、薪ストーブはロマンだったけど却下。

※男のロマンに抗えず薪ストーブを発注!!!(2015年2月15日) 石油ストーブで終夜暖房を、薪ストーブでロマンを!

ガス・石油ストーブはお手軽

残るはガスか石油ストーブ。

カセットガス暖房は短時間利用で熱量控えめ

カセットガスを使う暖房器具は、イワタニを始めとして数種類あって、昔は高かった価格も数千円台~1万円前後まで下がってきている。

ただし、使用時間はせいぜい数時間が限度で、オレの求める一晩中って要件にはとても満たない上に、手元とか足下とか、小さな範囲しか温めることができない。

これではテント暖房としては用をなさないね。

石油ストーブはかなり良い

となると、実用性を考えると石油か。 電源が無くても動くのは、対流式か反射式。 いわゆる、昔ながらの石油ストーブ。

  • フジカハイペット
    直販しかやってない。 韓国製のパチモンでアルパカストーブというのもある。
  • トヨトミのレインボーストーブ

    ランタン調とか面白いけど量販店では売ってない。 この製品は非効率なのですりガラスが良いという意見もあったけど、どうなんだろうね。小型で持ち運びもしやすそう。
  • 反射型だと小型とはいえ少々大きくなってしまうけど、トヨトミダブルクリーン排気が綺麗ということでかなり魅力的。 RC-S28Eあたりが最新モデルかな。

    このダブルクリーンは既存製品と比較して一酸化炭素が10分の1、二酸化窒素が5分の1と、安全性が格段に高いところが評価ポイント。 また、燃焼温度も高いそうなので、熱量も期待できる。 これだ、これ!

反射型は対流型よりも非効率なんて意見もあったけど、意味がわからない。 反射板の有無以外に、燃焼系の構造に違いは無いじゃん。 むしろ背面側に熱が出ないから、熱量が全面に集中してレイアウトの自由度も増すでしょ、これは。

と言うことで、トヨトミのダブルクリーンの小型モデル、RC-S28Eを購入。 連続使用時間も10時間以上と、一晩ぶっ通しで使っても大丈夫! ちなみに、家電量販店で1万5千円也。

さっそく秋キャンプで使ってみた

で、買ったら即キャンプだよね、ってことでおニューのテントと共にフィールドデビュー。

テントのシェルター部分に設置して、換気に気をつけながら使ってみる。 暖房の真上に一酸化炭素警報機をぶら下げても、全然反応しない。 試しに炭火に近付けると数値はぐんぐん上がるので、キチンと動作しているのは間違いない。
全ての換気口を閉じて2時間くらい放置しても数値は上がらないのだが、何かあったら怖いので後方上側の換気口だけは開けておくことにした。

シェルター内ストーブ

対流式だとどうしても熱気が上方に籠もるので、乾電池式の扇風機を回して空気を循環させてみた。風量は弱いけど、シェルター内の空気をかき回すくらいはできているのかな。 今ならUSB扇風機とモバイルバッテリだね。

あと、RC-S28の上で煮込み料理も作ってみたけど、こりゃ便利だね。 今回はおでんを作っちゃった。 ちなみに、シャトルシェフで保温しておけば、いつでも熱々が食べられるから、冬キャンプではとても便利だよ。

温度計では外気温10度でシェルター内は20度以上。 外は寒くても中は天国♪ さすがにマイナス3℃の時は中も10℃ちょいまで下がるけど、ストーブ近くは遠赤外線効果もあって快適だ。

温度計

念のために一酸化炭素警報機はストーブ近くのテーブル上と、枕元の2カ所に設置していたけれど、結局鳴ることは無かった。

これなら、冬でもかなり快適に過ごせるな。

※追記  ちなみに、マイナスでも快適な現時点での最新状況はコレ↓